一夜怪談コラム タイトル画像

注意:このコーナーは『一夜怪談・本編』とはあんまり関係ありません。

第4回:沼屋敷と時間のヒミツ
浅葱:「これは一番、気になった人が多いんじゃないかな。『沼屋敷事件』」

萩間:「オレが浅葱さんと出会った事件ですね」

浅葱:「これは一応、アプリとして開発する予定があったんだけど(担当者の心の中では)…今はどうなんだろうね?」

萩間:「え、なんで?出すのやめちゃうんですか?」

浅葱:「ほら、今、どっちか殺そうと思ってるから。担当者が。
時間軸が前のだと殺せないじゃん」


萩間:「そんな理由で!?」

浅葱:「映画の続編だって、キャストがそろわないからって1作目で感動的に恋に落ちたふたりが、2作目では、もう別れました、ってことになってたりするだろ」

萩間:「ああ、説得力ある!」

浅葱:「まあ、冗談はさておき」

萩間:「…本当に冗談ですか?」

浅葱:「一夜怪談は」

萩間:「本当に冗談なんですか!?」

浅葱:「沼屋敷から」

萩間:「本当に冗談ですよねー!?」

浅葱:「しつこいッ!」

* * *

浅葱:「失礼しました。一夜怪談は、実は沼屋敷から派生した話なんです」

萩間:「沼屋敷の方が企画としては先にあったんですよね」

浅葱:「でも今回は見送られた」

萩間:「ボリュームが大きすぎましたもん。登場人物もやたら多いしさー」

浅葱:「第二弾の企画立ち上げのときの約束が
『シナリオの作業が1ヶ月以内に終わるものを』
っていうものだったからね」


萩間:「歪みの国のアリスで時間かけまくった余波がきてますねえ」

浅葱:「そこで担当者は考えた。今回は悠長にウサギを追っかけてるヒマはないと」

萩間:「うん、1ヶ月って短いですもんね。ウサギに追いつく前に終わっちゃいますからね。
…なんでかなあ?幼稚園の頃は1ヶ月ってすごい長かったのになァ」


浅葱:「今までに立てた企画で、何か出せるモノはないだろうか。そう思って企画フォルダをあさってみると、沼屋敷が目に止まったんだ」

萩間:「この世に流れる時間は一緒のはずなのに…あ、この世に流れる時間は一緒ってことは、あの世に流れる時間って違うんですかね?
そういえば、ユーレイって死んだときの年格好で出てきますよね?」


浅葱:「…………。 沼屋敷が選ばれた理由としては、幽霊が出てきたから。
意外なことに、沼屋敷以外に幽霊がからむホラー企画が無かったんです。 今回『幽霊』というのは重要でした」


萩間:「やっぱ、幽霊になっても歳を取り続けたら、分かってもらえないからですかね。
若いうちに亡くなった人が歳を取った姿で現れても『え、ほんとにあなたですかあ?』みたいなやり取りしないといけませんもんね?」


浅葱:「幽霊が出てくると、問答無用でホラーに傾きます。これはある意味、説明が要らないんです。 幽霊が出現した、それだけでもう異常な状況としてはある程度説明がついてしまいますから」

萩間:「でもこの世でも朝と夜の時間の経過は違いますよね…感覚が違うだけっていうけど、ほんとにそうなのかなあ…。 例えば、朝の方が夜よりも1.5倍の速さで時間が流れてるとしたら…。 ! もちろん時計も1.5倍速く進む…!」

浅葱:「そう思った担当者は、沼屋敷の後の話として、この一夜怪談を作ったんです」

萩間:「浅葱さん、浅葱さん!!分かりました!朝は1.5倍なんですよ!時計も一緒に1.5倍だから誰も気づいてないんですよ! これってすごい発見じゃないですか!?」

浅葱:「うん、そうだね、すごいね。じゃあ、皆さん、また次回お会いましょう」