注意:このコーナーは『一夜怪談・本編』とはあんまり関係ありません。
第7回:僕らの間には『溝』がある
浅葱:「前回は萩間のせいで野々宮について語りそこねたので、今回こそは野々宮の話を。ほら、友人!」
萩間:「野々宮は大学の友達ですよー。野々宮司っていいます。大学にいるときはほとんどつるんでるかな。いいヤツなんですよー。カノジョいるのに、付き合いいいし、マメだし…。
あーでも、マメ過ぎて、ちょっと細かいっていうか、心配性っていうか…」
浅葱:「…それはオマエのせいなんじゃないの」
萩間:「何言ってるんですか、野々宮に比べたらオレのほうがしっかりしてる…」
浅葱:「それはない。絶対ない」
萩間:「浅葱さん、野々宮のことあんま知らないのに!」
浅葱:「…萩間って、何かに興味持つと周りが見えなくなるタイプじゃん」
萩間:「……。そうですか?」
浅葱:「そういうのが側にいると…」
萩間:「いると?」
浅葱:「振り返ると、側溝にはまってるんじゃないかって気が気じゃないんだ」
萩間:「……………」
浅葱:「…なにその顔」
萩間:「…こないだ、はまりました…」
浅葱:「大学生にもなって溝にはまるんじゃない!」
萩間:「だって、あそこだけフタが!フタがなかったんですよ!!」
浅葱:「自分の不出来をフタのせいにしない!」
萩間:「うう…」
浅葱:「…そのとき、野々宮も一緒にいなかった?」
萩間:「いましたけど」
浅葱:「野々宮も溝にはまったの?」
萩間:「いいえ?」
浅葱:「だろうね。…で?どっちがしっかりしてるって?」
萩間:「……。すいません、野々宮です…」
第8回へ続く…。