注意:このコーナーは『Seventh Blood Vampire・本編』とはあんまり関係ありません。
第8回:消えゆく思い出
フレディ:
「さー、今回はちょっと気分を変えまして」
「プログラム担当者たちのグ…思い出を聞いてみよう!」
レナ:
「今、グチって言おうとした?」
フレディ:
「思い出です」
「えっとねー、いろいろあったけど…キャリア(ケータイ会社)ごとの差に一番悩まされたらしいよ」
「まあ、これはたぶん、7thBVだからってわけじゃないと思うけど…」
レナ:
「どういうこと?」
フレディ:
「ねえちゃん、ケータイはどこのでも大して違わないなんて思ってない?」
「ちょっと絵文字のデザインが違うだけ、なんて思ってなーい?」
レナ:
「え、そうじゃないの?だってそんなに変わらなく見えるよ?」
「カタチだってみんな長方形だし」
フレディ:
「ふふん、そう思うのがシロートのアサハカサよ」
「結構、違うんだよ。説明すると脳みそが痛くなるから説明はしないけど」
アーウィン:
「素直によく知らないと言え」
フレディ:
「脳みそが痛いの!」
「とにかくね、キャリアAのケータイでできることが、Bのケータイでもできるとは限らないわけ」
「同じような効果を出すために、内部では全然違う機能を使って再現してたりするんだ」
レナ:
「へえー、そうなの!どのケータイで遊んでも同じように見えるけどなあ」
フレディ:
「それは同じに見えるように作ってるんです」
「そもそも、アプリの仕様が各キャリアで違うからね」
「サウンドチップが違ったり、容量が違ったり…なんの苦労もなくキャリア対応ができることなんて、まず無いんじゃないかな」
レナ:
「ふうん…なんとかチップのことはよく分からないけど、他のキャリアに対応するって、思ってるよりも大変なのねえ」
「すこんってデータを入れ替えるだけかと思ってた」
フレディ:
「大変なんだよー。地味だけど」
レナ:
「…あら?それなら…」
「どうして対応キャリアの中で、対応、非対応の機種があるのかしら?」
「キャリアの差は乗り越えたんでしょう?まだ何か…」
フレディ:
「そう。開発の行く手には、キャリアの差を乗り越えても、さらに機種ごとの差が待ち受けている…」
「ケータイの機械を作っているメーカーは、それぞれ違うでしょ?だから、そこにもトーゼン違いがある」
「メーカーごとの差もあるし、さらにその中で新旧の差もあるんだ。ケータイの進化は早いからね」
レナ:
「なんだか差ばっかりなのねえ」
フレディ:
「そうなの。キャリアによっては機種ごとの差が大きいとこもあってね」
「それが、プログラマーの頭をかきむしらせるわけですよ」
レナ:
「そ、そう……」
フレディ:
「配信されてるのに、どうして私のケータイは非対応なのー!?っていう、そこのあなた!」
「あなたのケータイ、たぶん、その<差>にひっかかってます」
アーウィン:
「そう言えば、今回も、演出効果がどうしても再現できなくて、泣く泣く対応を切った機種があったな」
フレディ:
「…泣く泣くっていうか、苦労しすぎて、上から非対応の許可が出たときには、たぶん晴れ晴れと切ったような気がするけど…」
「非対応機種に当たっちゃった人は、ほんとごめんね」
「いつか、機種変更した時、遊んでくれると嬉しいです」
レナ:
「なるほどねえ…プログラムは外からは見えないけど、たくさん苦労してるのね」
フレディ:
「そうなの。分かってくれた?」
レナ:
「でも、プログラマーさんのグチは難しくて、聞いてるだけでなんだか頭が良くなった感じがするね!」
フレディ:
「こらこら。“思い出”でしょ」
アーウィン:
「グチはこれだけか?グチっておくなら今のうちだぞ」
フレディ:
「だから“思い出”だってば!」
「えーとね、あとは…『たくさん効果を作ったのに、結局5、6コしか使ってくれなかった』」
アーウィン:
「…どう聞いてもグチだが」
フレディ:
「思い出なの。苦めの」
レナ:
「でも、それは仕方ないって思う…!使いやすいのって限られてきちゃうもの」
「つい、お気に入りの洋服を選んじゃうみたいなものよね?」
フレディ:
「そだね。まあ、たくさん作ったからこその、選ばれし5、6コということで」
「…やー、今回はなんだか難しいこといっぱい喋ったなあ!皆、ついてこれた?」
アーウィン:
「なんだ、“思い出”はこれで終わりなのか?」
フレディ:
「うん、このくらいみたいよ」
アーウィン:
「…妙だな。開発期間が長かったわりには、妙に”思い出”が少ない気がするが…」
フレディ:
「あ、それはね、『開発期間が長くて、もう昔のことが思い出せない』って」
「ちょっと遠い目してたねー」
アーウィン:
「…………」
第9回へ続く…。