オズの国の歩き方コラム タイトル画像

注意:このコーナーは『オズの国の歩き方・本編』とはあんまり関係ありません。

第5回:在りし日の黒いきみ
オズ:
「…さて、第2回にしてドロシーが愚痴ってたとおり、気づいたらボリュームがえらいことになっていた<オズの国の歩き方>だが…でかいだけあって、話が進んでいくうちに、結構、設定が変わったよな?」

ドロシー:
「設定なんて水モノなの。カタチなどなく流れゆくものなの!」

オズ:
「…だから、きみがそんなふうにぼけにまわると、進行役がいなくなって話が停滞するんだよ。いいこだからそろそろ立ち直んな」

ドロシー:
「ふーんだ」

オズ:
「世界設定もそうだけど、人物設定もかなり変わったよな。登場が中盤以降の俺はそうでもないけど、クロウとジャックとレオンは、かなり性格が変わった」

ドロシー:
「…そうね。中でもクロウは一番変わったかな」

クロウ:
「そうなノー?」

ドロシー:
「クロウは最初、皮肉屋で慇懃な性格だったの。…こんな感じ」

クロウ:
「はあ? 私が皮肉屋? だいたいあなただって皮肉屋でしょう、世の中を素直に見ていませんよね。ドロシーのくせに、そういう性格でいいんですか? 救世の乙女っていうのは素直で心優しい少女と相場が決まってるもんじゃないんですか?」

ドロシー:
「…ううっ、こういう子でした」

レオン:
「ぜ、全然違うではないか!!」

ドロシー:
「だから、変わったって言ったじゃない。…その頃は、ストーリー自体、ホラー色が強かったのよね。クロウも、それにあわせて不気味な感じだった」

オズ:
「包丁はその頃の名残だな。外見のイメージはほとんど変わってないから」

ジャック:
「しかし、随分と変わったのですね。当初の設定では何か不都合でもございましたか?」

ドロシー:
「いや…ちょっとイイ性格になりすぎちゃって…シナリオ担当が気に入り過ぎちゃって…その余波で、ジャックとレオンの影がカゲロウなみに薄くなっちゃったもんだから…」

レオン:
「な、なんだと!!」

ドロシー:
「今回はあくまで<オズの魔法使い>がベースだから、さすがにこれはまずいと思って、素直な性格になってもらうことにしたみたい」

クロウ:
「フーン? …ドロシー、前の僕と今の僕とどっちが好キー?」

ドロシー:
「もちろん、今よ!」

クロウ:
「わア! よかっター!」

ドロシー:
「…正直、クロウが初期の黒い性格のままだったら、たまんなかったわよ…道中、常にいびられ続けるみたいなノリだったし…常に鼻で笑われてたし…」

レオン:
「余が…余が、クロウのために霞んでいたとはっ……なんという屈辱…!!」

ドロシー:
「まあまあ、レオンも結構、変わったし。ていうか、性格変更で一番手をかけてもらえたのはレオンなのよ?」

レオン:
「何!? 余が最も手を……!」

オズ:
「そうだな。クロウは殴り書き中にどんどん変わってったのに対して、レオンは本番書きをしてからも、ガツガツ修正が入ってたからな。しかも3回くらい」

レオン:
「やはり、余は特別なのだな!? 百獣の王だものな!? ほかのふたりと違って、こだわり抜かずにはおれなかったのだな!?」

ドロシー:
「…そうね~、そうかもね~? そう思っておくといいんじゃないかしら~?」

オズ:
「…いくらなんでも、その笑顔は嘘くさ過ぎやしないか、ドロシー」

クロウ:
「じゃア、次回はレオンのお話だヨー!」